このお庭は玄関に入る手前の空間。

ご家族の皆さんがお出かけ前、お帰りになった時、ちらっとでも見ていただいて、安らいでいただけたらという思いで創りました。

文京区のこちらのお庭は幸いにも借景に大きな木々を見ることが出来ます。見る必要のないブロック塀だけ板塀で隠して後ろの木々は眺めに取り入れています。

施工前はこんな感じです。

ここから見る必要のないものを隠すところから仕事は始まります。

板塀の束の位置を決めて土に堆肥と炭をすき込みながら盛っていきます。

中央が盛り上がり、左右に低くなっているのが分かります。

板塀の骨組みを作っていきます。

裏の緑は隠したくないので、ブロック塀とアルミフェンスの高さに合わせて作っていきます。

板塀は今回も縦バージョン。

細く切った板2本に切っていない板1本のパターンにしてみました。

この、細い板を切るのが大変です。とても硬い板を使用しているので、今回丸のこの刃を一枚ダメにしています。。

次に石を置きながら土を入れていきます。

堆肥と炭で土がふかふかになるように注意しながら入れていきます。

石は大きさ形が均一にならないように自然な感じになるように決めていきます。

コンクリートとの境、水と空気が滞りそうな場所に通水通気を促す縦穴、今回も割いた竹に荒縄を巻いた筒を入れ、その周囲に炭とウッドチップを詰め有用菌、菌糸がはびこるように促します。

石の土留めの際にはクリスマスローズを植えて花が見やすいように。

日が数時間しか入らないので半日陰の庭。

日当たりにあわせた植物を選んでいきます。

ヒューケラを3色。

日が強くても葉がやけてしまうので、このくらいがちょうどよい。

花の無い時期も葉の色で楽しませてくれます。

アオダモ、ソヨゴ、ハイノキを寄せて植込み、大きな株立ちのように。

その根元にはヤブコウジ。

森の中のような雰囲気にしてくれます。

一番端の日陰は暗さに耐えるハランとオニヤブソテツを。

ハランもフイリを入れることで明るさを出してくれます。

             ’22,05,14